高音の出し方張り上げずに、段階を踏んで高い声に近づく練習
サビになると、のどが締まって苦しくなる。高い音に届いても、叫んだような声になる。
そんなときに試せる、張り上げない練習の順番をまとめました。
張り上げると、高い声は苦しくなりやすい
高い音を出そうとすると、つい声を大きくして、のどに力を入れてしまいがちです。
けれど、力を入れるほど、のどのまわりが固くなります。そうすると、声が詰まったように感じることがあります。
高い声に近づくときは、「大きく出す」より「軽く出す」から始めるほうが試しやすい、という考え方があります。最初は小さな声で、楽に出せる高さを少しずつ広げていきます。
もうひとつ大切なのは、今の自分の範囲を知っておくことです。どこまでが楽で、どこから苦しくなるのかが分かると、練習で無理をしにくくなります。
練習の前に整えること
練習の前に、体と息を整えておくと声を出しやすくなります。
のどに痛みがあるときや、声がかすれているときは、練習をお休みしてください。
段階を踏んで、半音ずつ上げる
ここからが練習の本体です。一度に高い音を目指さず、次の順番で少しずつ進めます。
| 段階 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | ハミング(口を閉じて「んー」) | 楽な高さで、鼻のあたりが響く感じを探す |
| 2 | 唇を軽く震わせる「ぷるるる」(リップロール) | 低い音から高い音へ、すべり台のように上げ下げする |
| 3 | 裏声で「ふー」「ほー」 | 力を抜いて、高いところまで軽く上がる |
| 4 | 小さめの地声で「あー」 | 楽に出る一番高い音の、半音下から始める |
| 5 | 半音ずつ上げる | 苦しくなる手前で止め、1つ下に戻る |
ポイントは、苦しくなる手前で止めることです。その日に届いた一番高い音より、楽に出せた音を記録しておくと、次の練習の始まりにできます。
裏声の練習(段階3)は、遠回りに見えるかもしれません。けれど、軽い声で高い音の感覚に慣れておくと、地声で近づくときの力みが少なくなることがあります。
低めの声の人、高めの声の人の進め方
同じ「高音」でも、声のタイプによって、つまずきやすい場所が少し違います。
低めの声の人は、地声で上げていくと、早めに苦しくなるところが来やすい声です。地声だけで押し上げようとせず、段階3の裏声で高いところに慣れる時間を長めにとる方法があります。
曲で歌うときは、練習と並行してキーを下げるのも一つの手です。(カラオケでキーを下げるのは恥ずかしくない)
ふつうの声の人は、地声と裏声の切り替わるあたりで、声がひっくり返りやすいことがあります。その音のまわりを、小さな声でゆっくり上げ下げすると、切り替えに慣れやすくなります。
高めの声の人は、高い音そのものより、高いところで声が細く、薄く聞こえることに悩む人もいます。段階1のハミングで響きを感じたまま「あー」に開くなど、響きを保つ練習を多めにする方法があります。
また、高い声の人ほど低いところが出にくいこともあります。低い側もあわせて確かめておくと曲選びに役立ちます。
続けるコツと、ひとりで難しいとき
高い声は、1日で大きく変わるものではないことが多いです。短い時間を何日か続けて、楽に出せる音が少しずつ増えるかを見ていくと、変化に気づきやすくなります。
ひとりで練習していると、力んでいるかどうかが自分では分かりにくいことがあります。そのときは、ボイトレ教室の無料体験などで、先生に今の声を聞いてもらうという方法もあります。
ひとりで練習しても変化が分かりにくいときは、先生に声を聞いてもらう方法もあります。
のどの痛みや声のかすれが続くとき、声が出にくい状態が長く続くときは、練習を止めて、耳鼻咽喉科などの医療機関に相談してください。