音域を広げる方法今の範囲を測ってから、低い側と高い側を少しずつ伸ばす練習
歌いたい曲があるのに、サビの高いところや、Aメロの低いところに届かない。出せる音の幅がもう少し広ければ、歌える曲が増えるのに…
この記事では、今の範囲を測ってから、低い側と高い側を少しずつ伸ばしていく進め方をまとめました。
「音域が狭い」と感じるとき、実際には、出せる音が少ないというより、楽に出せる音が少ないことがあります。
一瞬なら届くけれど、曲の中では苦しい。そんな音が、範囲の両端に残っていることが多いようです。
その両端を、無理のない幅で少しずつ「楽に出せる側」へ寄せていく。それが、この記事の考え方です。
音域は「測ってから」広げる
音域を広げる練習は、変化がゆっくりなことが多いです。始める前の範囲が分からないと、広がったのかどうかを自分で判断しにくくなります。
そこで、最初に今の範囲を測っておく方法があります。
一瞬だけ出せた音ではなく、「あー」と少し伸ばせる音を目安にします。そうすると、曲選びにも使いやすくなります。
測り方の詳しい手順は、自分の音域の調べ方にまとめています。
低い側を伸ばす練習
低い音は、高い音より話題になりにくいものです。それでも、低い側が少し伸びるだけで、Aメロが歌いやすくなる曲もあります。
低い音を出そうとして、あごを引いてのどを押し下げると、声がこもったり、かすれたりしやすくなります。低い側は「押し下げる」より「力を抜いて、下へ降りていく」感覚で試すほうが、楽に出しやすいことがあります。
練習の一例です(回数や時間は見本です)。
- ため息のように下へ降りる:楽な高さで「はぁー」と息まじりに声を出し、そのまま力を抜いて下へすべらせます。3〜5回ほど。
- ハミングで低いところを探る:口を閉じて「んー」と、楽に出る一番低い音のあたりを小さな声で鳴らします。胸のあたりが響く感じがあれば、そのまま数秒伸ばします。
- 半音下を軽く試す:楽に出る一番低い音の、半音下を小さな声で試します。かすれたり、のどが詰まる感じがしたら、そこで止めて1つ上に戻ります。
同じ時間帯に測ると、日による違いを比べやすくなります。
高い側を伸ばす練習
高い側は、多くの人が音域を広げたいと感じる部分です。ここでは考え方を短くまとめます。詳しい練習の手順は別のページで解説していますので、そちらも参考にしてくださいね。
高い側を伸ばすときも、低い側と同じです。「楽に出せる一番高い音」から、半音ずつ様子を見るのが基本です。
声を大きくして押し上げると、のどが締まって苦しくなりやすいので、小さめの声から試す方法があります。
もうひとつのポイントは、裏声も一緒に伸ばしておくことです。裏声で高いところに慣れておくと、地声で近づくときの力みが少なくなることがあります。
広げるより先に「使える範囲」を広げる
音域の練習は、続けても変化が小さい時期があります。
その間も、歌える曲を増やす方法はあります。今の範囲の「使い方」を変えることです。
練習で範囲を少しずつ広げることと、今の範囲に曲を合わせること。この2つを並行させると、歌える曲が増えていく実感を持ちやすくなります。
無理のない進め方と休み方
音域を広げる練習は、短い時間を何日か続けるほうが、のどに負担をかけにくいと言われます。進め方の一例です(時間や間隔は見本です)。
| 時期 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 毎回 | 楽な高さで軽くハミングしてから始める | 1〜2分 |
| 毎回 | 低い側、高い側の練習を少しずつ | 合わせて5〜10分 |
| 1〜2週間おき | 音域チェックで測り直す | 同じ時間帯、同じ場所で |
| 測ったあと | 前回の記録と見比べる | 半音1つでも変化があればメモ |
休み方も、練習の一部と考えておくと続けやすくなります。
ひとりで練習していると、力んでいるかどうかを自分で判断しにくいことがあります。そのときは、ボイトレ教室の無料体験などで、先生に今の声を聞いてもらうという方法もあります。
まずは今の範囲を測って、左右の端がどこにあるかを確かめるところから始めてみてください。
ひとりで練習しても変化が分かりにくいときは、先生に声を聞いてもらう方法もあります。
のどの痛みや声のかすれが続くとき、声が出にくい状態が長く続くときは、練習を止めて、耳鼻咽喉科などの医療機関に相談してください。